土地の再評価に関する法律¶
土地の再評価に関する法律(平成十年三月三十一日法律第三十四号)
最終改正:平成一七年七月二六日法律第八七号
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この法律において「再評価」とは、事業用土地について時価による評価を行い、当該事業用土地の帳簿価額を改定することをいう。
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この法律において「再評価額」とは、再評価により事業用土地の帳簿価額が改定される場合における当該改定後の帳簿価額をいう。
第三条
次に掲げる法人で事業用土地を所有するものは、商法
(明治三十二年法律第四十八号)第二百八十五条
(他の法律において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、その事業用土地について再評価を行うことができる。
一
株式会社の監査等に関する商法
の特例に関する法律(昭和四十九年法律第二十二号)第一条の二第一項
に規定する大会社(同法第二条第一項
の規定を他の法律において準用することにより会計監査人の監査を受けなければならないこととされている法人を含む。)
一の二
証券取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第百九十三条の二第一項の規定による監査証明を受けなければならない株式会社で、同法第二十四条第一項各号に掲げる有価証券の発行者であるもの(前号に掲げるものを除く。)
二
信用金庫及び信用金庫連合会
三
労働金庫及び労働金庫連合会
五
農林中央金庫
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法人は、前項の規定により再評価を行う場合には、その所有するすべての事業用土地について再評価を行わなければならない。
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法人は、第一項の規定により再評価を行った場合には、当該再評価の方法について貸借対照表に注記しなければならない。
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第一項の規定による再評価の方法に関し必要な事項は、政令で定める。
第五条
第三条第一項の規定による再評価は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)から施行日後四年を経過する日までの期間(次条において「再評価実施期間」という。)内のいずれか一の決算期において行うことができる。
第六条
法人が再評価実施期間内に合併をした場合において、当該合併に係る被合併法人(合併により消滅した法人をいう。以下同じ。)が第三条第一項の規定による再評価を行っていないときは、当該合併に係る合併法人(合併により設立した法人又は合併後存続する法人をいう。以下同じ。)で同項各号に掲げる法人であるものは、当該合併の日から施行日後四年を経過する日までの期間内のいずれか一の決算期において、当該合併により取得した事業用土地について、同項の規定による再評価を行うことができる。
第七条
第三条第一項の規定により再評価を行った法人は、当該再評価を行った事業用土地の再評価額から当該事業用土地の再評価の直前の帳簿価額を控除した金額(次項において「再評価差額」という。)のうち法人税その他利益に関連する金額を課税標準とする税金に相当する金額(以下、当該再評価を行った事業用土地の再評価額が当該事業用土地の再評価の直前の帳簿価額を上回る場合には「再評価に係る繰延税金負債の金額」と、当該再評価を行った事業用土地の再評価額が当該事業用土地の再評価の直前の帳簿価額を下回る場合には「再評価に係る繰延税金資産の金額」という。)を、当該再評価を行った事業用土地の再評価額の総額が当該事業用土地の再評価の直前の帳簿価額の総額を上回る場合には貸借対照表の負債の部に、当該再評価を行った事業用土地の再評価額の総額が当該事業用土地の再評価の直前の帳簿価額の総額を下回る場合には貸借対照表の資産の部に計上しなければならない。
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前項の場合においては、再評価差額から再評価に係る繰延税金負債の金額を控除した金額又は再評価差額に再評価に係る繰延税金資産の金額を加えた金額を、再評価差額金として、貸借対照表の資本の部に計上しなければならない。
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再評価に係る繰延税金負債の金額又は再評価に係る繰延税金資産の金額に異動が生ずる場合には、前項の規定により、再評価差額金を計上し直すものとする。
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法人が第三条第一項の規定による再評価を行った事業用土地について予測することができない減損が生じたことにより帳簿価額の減額をした場合には、当該法人は、当該事業用土地に係る再評価差額金について、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める金額を取り崩さなければならない。
一
当該事業用土地が第三条第一項の規定による再評価によりその帳簿価額を増額したものであり、かつ、予測することができない減損が生じたことによる減額をした当該事業用土地の帳簿価額が再評価の直前における当該事業用土地の帳簿価額以上である場合 当該事業用土地に係る再評価差額金のうちその減額した金額(当該減額した金額に対応する再評価に係る繰延税金負債の金額を除く。)に相当する金額
二
当該事業用土地が第三条第一項の規定による再評価によりその帳簿価額を増額したものであり、かつ、予測することができない減損が生じたことによる減額をした当該事業用土地の帳簿価額が再評価の直前における当該事業用土地の帳簿価額に満たない場合 当該事業用土地に係る再評価差額金の全額
三
当該事業用土地が第三条第一項の規定による再評価によりその帳簿価額を減額したものである場合 当該事業用土地に係る再評価差額金の全額
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再評価差額金は、前二項の規定による場合を除くほか、取り崩すことができない。
第八条の二
証券取引法第二条第十六項に規定する証券取引所に上場されている株式の発行者である会社又は同条第十三項に規定する証券業協会に備える同法第七十五条第一項に規定する店頭売買有価証券登録原簿に登録されている株式の発行者である会社は、定款をもって、経済情勢、当該会社の業務又は財産の状況その他の事情を勘案して特に必要があると認めるときは取締役会の決議により再評価差額金をもってその株式を買い受けて消却することができる旨を定めることができる。
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前項の場合においては、前条第三項の規定にかかわらず、平成十四年三月三十一日までの間に限り、再評価差額金を取り戻し、これをもって株式を買い受けて消却することができる。
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第一項の規定による再評価差額金をもってする株式の買受けについては、商法
等の一部を改正する等の法律(平成十三年法律第七十九号)附則第二十四条第二項
の規定によりなおその効力を有するものとされる同法第四条
の規定による廃止前の株式の消却の手続に関する商法
の特例に関する法律(平成九年法律第五十五号。以下「旧株式消却特例法」という。)第三条の二第二項
から第六項
まで、第四条から第六条まで、第八条及び第九条並びに商法第二百十条ノ二
の規定を準用する。この場合において、旧株式消却特例法第三条の二第三項中「資本準備金及び利益準備金の合計額から資本の四分の一に相当する額を控除した額」とあるのは「再評価差額金(土地の再評価に関する法律(平成十年法律第三十四号)第七条の再評価差額金という。以下同じ。)の額から同法第三条第一項の規定による再評価を行った時の再評価差額金の額(同法第八条第一項又は第二項の規定により取り崩した再評価差額金があるときは、その額を控除した額。第五項において同じ。)の三分の一に相当する金額を控除した額」と、同条第五項中「資本準備金及び利益準備金の合計額から資本の四分の一に相当する額を控除した額」とあるのは「再評価差額金の額から土地の再評価に関する法律第三条第一項の規定による再評価を行った時の再評価差額金の額の三分の一に相当する金額を控除した額」と、旧株式消却特例法第六条第一項中「第三条第五項又は第三条の二第五項」とあるのは「土地の再評価に関する法律第八条の二第三項において読み替えて準用する第三条の二第五項」と読み替えるものとする。
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第一項の決議による株式の消却による変更の登記の申請書には、再評価差額金の存在を証する書面を添付しなければならない。
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第一項の規定による株式の買受けについては、証券取引法第二十四条の六第一項中「規定による定時総会の決議」とあるのは「規定による定時総会の決議又は土地の再評価に関する法律(平成十年法律第三十四号)第八条の二第一項に規定する取締役会の決議」と、同法第二十七条の二十二の二第一項第一号中「商法第二百十条第一項
の規定による買付け(同条第二項第二号
に掲げる事項につき決議を受けたものを除く。)」とあるのは「商法第二百十条第一項
の規定による買付け(同条第二項第二号
に掲げる事項につき決議を受けたものを除く。)又は土地の再評価に関する法律第八条の二第一項の規定による買付け」と、同法第百六十六条第二項第一号ニ中「第二百十一条ノ三」とあるのは「第二百十一条ノ三若しくは土地の再評価に関する法律第八条の二」と、同条第六項第四号の二中「第二百十一条ノ三の規定」とあるのは「第二百十一条ノ三若しくは土地の再評価に関する法律第八条の二の規定」と、「同法第二百十一条ノ三第一項に規定する取締役会の決議(同条第二項に規定する事項に係るものに限る。)」とあるのは「同法第二百十一条ノ三第一項に規定する取締役会の決議(同条第二項に規定する事項に係るものに限る。)若しくは土地の再評価に関する法律第八条の二第一項に規定する取締役会の決議(同条第三項において準用する商法
等の一部を改正する等の法律(平成十三年法律第七十九号)附則第二十四条第二項
の規定によりなおその効力を有するものとされる同法第四条
の規定による廃止前の株式の消却の手続に関する商法
の特例に関する法律(平成九年法律第五十五号)第三条の二第四項
に規定する事項に係るものに限る。)」と読み替えて、これらの規定を適用する。
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保険業(保険業法第二条第一項
に規定する保険業をいう。)を営む株式会社が第一項の決議による株式の消却を行う場合における同法第十五条第一項
の規定の適用については、同項
中「同法第二百十三条第一項
」とあるのは、「同法第二百十三条第一項
若しくは土地の再評価に関する法律(平成十年法律第三十四号)第八条の二第一項」とする。
第九条
削除
第十条
法人が第三条第一項の規定により再評価を行った事業用土地の再評価後の決算期における時価の合計額が、当該事業用土地の再評価後の帳簿価額の合計額を下回った場合においては、当該時価の合計額と当該再評価後の帳簿価額の合計額との差額を貸借対照表に注記しなければならない。
第十一条
第三条第一項の規定により再評価を行った法人は、当該再評価を行った事業用土地ごとに再評価前の帳簿価額及び再評価額を帳簿書類に記録し、これを当該事業用土地の売却等による処分の日以後最初に到来する決算期以後七年を経過する日まで保存しなければならない。
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再評価差額金を貸借対照表に計上している法人が合併により消滅した場合において、当該合併に係る合併法人が当該合併に係る被合併法人から再評価差額金を承継したときは、当該合併法人は、当該被合併法人の前項の規定による記録及び帳簿書類の保存の義務を承継する。
附 則
この法律は、平成十年三月三十一日から施行する。
附 則 (平成一一年三月三一日法律第二四号) 抄
(施行期日)
第一条
この法律は、平成十一年三月三十一日から施行する。
(経過措置)
第二条
平成十二年三月三十一日前に到来する決算期において、この法律による改正後の土地の再評価に関する法律第七条第一項に規定する再評価に係る繰延税金負債の金額及び同項に規定する再評価に係る繰延税金資産の金額を計算するための企業会計の基準を採用していない法人の当該決算期に係る再評価差額金については、この法律による改正前の土地の再評価に関する法律の規定を適用することができる。
第三条
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附 則 (平成一三年三月三一日法律第一九号)
(施行期日)
1
この法律は、平成十三年三月三十一日から施行する。
(罰則の適用に関する経過措置)
2
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附 則 (平成一三年六月二九日法律第八〇号)
この法律は、商法等改正法の施行の日から施行する。
附 則 (平成一三年六月二九日法律第九四号) 抄
(施行期日)
第一条
この法律は、平成十四年一月一日から施行する。
(検討)
第三十六条
政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後の規定の実施状況等を勘案し、組合員である農業者の利益の増進を図る観点から、組合の役員に関する制度の在り方、組合の事業運営の在り方等について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
附 則 (平成一四年五月二九日法律第四五号)
(施行期日)
1
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(経過措置)
2
この法律の施行の日が農業協同組合法等の一部を改正する法律(平成十三年法律第九十四号)第二条の規定の施行の日前である場合には、第九条のうち農業協同組合法第三十条第十二項の改正規定中「第三十条第十二項」とあるのは、「第三十条第十一項」とする。
附 則 (平成一四年六月一九日法律第七五号) 抄
(施行期日)
第一条
この法律は、平成十五年一月一日から施行する。
附 則 (平成一五年五月三〇日法律第五四号) 抄
(施行期日)
第一条
この法律は、平成十六年四月一日から施行する。
(罰則の適用に関する経過措置)
第三十八条
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第三十九条
この法律に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
(検討)
第四十条
政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律による改正後の規定の実施状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、この法律による改正後の金融諸制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附 則 (平成一七年七月二六日法律第八七号) 抄
この法律は、会社法の施行の日から施行する。