国立研究開発法人理化学研究所法¶
国立研究開発法人理化学研究所法(平成十四年十二月十三日法律第百六十号)
最終改正:平成二六年六月一三日法律第六七号
第一章 総則(第一条―第八条)
第二章 役員及び職員(第九条―第十五条)
第三章 業務等(第十六条―第十八条)
第四章 雑則(第十九条―第二十二条)
第五章 罰則(第二十三条―第二十五条)
附則
第二条
この法律及び独立行政法人通則法
(平成十一年法律第百三号。以下「通則法」という。)の定めるところにより設立される通則法第二条第一項
に規定する独立行政法人の名称は、国立研究開発法人理化学研究所とする。
第三条
国立研究開発法人理化学研究所(以下「研究所」という。)は、科学技術(人文科学のみに係るものを除く。以下同じ。)に関する試験及び研究等の業務を総合的に行うことにより、科学技術の水準の向上を図ることを目的とする。
第三条の二
研究所は、通則法第二条第三項
に規定する国立研究開発法人とする。
2
研究所は、必要があるときは、文部科学大臣の認可を受けて、その資本金を増加することができる。
3
政府は、前項の規定により研究所がその資本金を増加するときは、予算で定める金額の範囲内において、研究所に出資することができる。
4
政府は、研究所に出資するときは、土地又は建物その他の土地の定着物(次項において「土地等」という。)を出資の目的とすることができる。
5
前項の規定により出資の目的とする土地等の価額は、出資の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。
6
前項の評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。
2
出資証券は、記名式とする。
3
前項に規定するもののほか、出資証券に関し必要な事項は、政令で定める。
第七条
研究所は、通則法第四十六条の二第一項
若しくは第二項
の規定による国庫への納付又は通則法第四十六条の三第三項
の規定による払戻しをする場合を除くほか、出資者に対し、その持分を払い戻すことができない。
2
研究所は、出資者の持分を取得し、又は質権の目的としてこれを受けることができない。
2
研究所に、役員として、理事五人以内を置くことができる。
2
通則法第十九条第二項
の個別法で定める役員は、理事とする。ただし、理事が置かれていないときは、監事とする。
3
前項ただし書の場合において、通則法第十九条第二項
の規定により理事長の職務を代理し又はその職務を行う監事は、その間、監事の職務を行ってはならない。
第十一条
理事の任期は、当該理事について理事長が定める期間(その末日が通則法第二十一条の二第一項
の規定による理事長の任期の末日以前であるものに限る。)とする。
第十二条
通則法第二十二条
に定めるもののほか、次の各号のいずれかに該当する者は、役員となることができない。
一
物品の製造若しくは販売若しくは工事の請負を業とする者であって研究所と取引上密接な利害関係を有するもの又はこれらの者が法人であるときはその役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)
二
前号に掲げる事業者の団体の役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)
第十五条
研究所の役員及び職員は、刑法
(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
第十六条
研究所は、第三条の目的を達成するため、次の業務を行う。
一
科学技術に関する試験及び研究を行うこと。
二
前号に掲げる業務に係る成果を普及し、及びその活用を促進すること。
三
研究所の施設及び設備を科学技術に関する試験、研究及び開発を行う者の共用に供すること。
四
科学技術に関する研究者及び技術者を養成し、及びその資質の向上を図ること。
五
前各号の業務に附帯する業務を行うこと。
第十七条
研究所は、通則法第三十五条の四第二項第一号
に規定する中長期目標の期間(以下この項において「中長期目標の期間」という。)の最後の事業年度に係る通則法第四十四条第一項
又は第二項
の規定による整理を行った後、同条第一項
の規定による積立金があるときは、その額に相当する金額のうち文部科学大臣の承認を受けた金額を、当該中長期目標の期間の次の中長期目標の期間に係る通則法第三十五条の五第一項
の認可を受けた中長期計画(同項
後段の規定による変更の認可を受けたときは、その変更後のもの)の定めるところにより、当該次の中長期目標の期間における前条に規定する業務の財源に充てることができる。
2
文部科学大臣は、前項の規定による承認をしようとするときは、財務大臣に協議しなければならない。
3
研究所は、第一項に規定する積立金の額に相当する金額から同項の規定による承認を受けた金額を控除してなお残余があるときは、その残余の額を国庫に納付しなければならない。
4
前三項に定めるもののほか、納付金の納付の手続その他積立金の処分に関し必要な事項は、政令で定める。
2
研究所は、毎事業年度、長期借入金の償還計画を立てて、文部科学大臣の認可を受けなければならない。
3
文部科学大臣は、前二項の規定による認可をしようとするときは、財務大臣に協議しなければならない。
第二十条
研究所に係る通則法
における主務大臣及び主務省令は、それぞれ文部科学大臣及び文部科学省令とする。
第二十一条
削除
第二十二条
国家公務員宿舎法
(昭和二十四年法律第百十七号)の規定は、研究所の役員及び職員には適用しない。
第二十三条
第十四条の規定に違反して秘密を漏らし、又は盗用した者は、一年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
第二十四条
次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした研究所の役員は、二十万円以下の過料に処する。
一
この法律の規定により文部科学大臣の認可又は承認を受けなければならない場合において、その認可又は承認を受けなかったとき。
二
第十六条に規定する業務以外の業務を行ったとき。
第二十五条
第八条の規定に違反した者は、十万円以下の過料に処する。
附 則 抄
(施行期日)
第一条
この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一
附則第五条から第八条まで、第十条、第十一条及び第十三条の規定 平成十五年十月一日
二
附則第十二条の規定 平成十五年十月一日又は独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律(平成十四年法律第 号)の施行の日のいずれか遅い日
(理化学研究所の解散等)
第二条
理化学研究所(以下「旧研究所」という。)は、研究所の成立の時において解散するものとし、次項の規定により国が承継する資産を除き、その一切の権利及び義務は、その時において研究所が承継する。
2
研究所の成立の際現に旧研究所が有する権利のうち、研究所がその業務を確実に実施するために必要な資産以外の資産は、研究所の成立の時において国が承継する。
3
前項の規定により国が承継する資産の範囲その他当該資産の国への承継に関し必要な事項は、政令で定める。
4
旧研究所の平成十五年四月一日に始まる事業年度は、旧研究所の解散の日の前日に終わるものとする。
5
旧研究所の平成十五年四月一日に始まる事業年度に係る決算並びに財産目録、貸借対照表及び損益計算書については、なお従前の例による。この場合において、当該決算の完結の期限は、解散の日から起算して二月を経過する日とする。
6
第一項の規定により研究所が旧研究所の権利及び義務を承継したときは、その承継の際、国及び研究所が承継する資産の価額の合計額から研究所が承継する負債の金額を差し引いた額に、旧研究所に対する政府以外の者の出資額の割合を乗じて得た額は、当該政府以外の者から研究所に出資されたものとする。
7
第一項の規定により研究所が旧研究所の権利及び義務を承継したときは、その承継の際、研究所が承継する資産の価額から負債の金額を差し引いた額から、前項の規定により政府以外の者から研究所に出資があったものとされた額を差し引いた額は、政府から研究所に出資されたものとする。
8
前二項の資産の価額は、研究所の成立の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。
9
前項の評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。
10
旧研究所が発行した出資証券の上に存在する質権は、第六条第一項の規定により出資者が受けるべき研究所の出資証券の上に存在する。
11
第一項の規定により旧研究所が解散した場合における解散の登記については、政令で定める。
(持分の払戻し)
第三条
前条第六項の規定により政府以外の者が研究所に出資したものとされた金額については、当該政府以外の者は、研究所に対し、その成立の日から起算して一月を経過する日までの間に限り、当該持分の払戻しを請求することができる。
2
研究所は、前項の規定による請求があったときは、第七条第一項の規定にかかわらず、当該持分に係る出資額に相当する金額により払戻しをしなければならない。この場合において、研究所は、その払戻しをした金額により資本金を減少するものとする。
(理事長の任期の特例)
第四条
通則法第十四条第二項の規定により研究所の成立の時に理事長に任命されたものとされる理事長の任期については、第十一条第一項中「任命の日」とあるのは、「研究所の成立の日」とする。
(理化学研究所法の廃止)
第五条
理化学研究所法(昭和三十三年法律第八十号)は、廃止する。
(理化学研究所法の廃止に伴う経過措置)
第六条
前条の規定の施行前に同条の規定による廃止前の理化学研究所法(第十二条を除く。)の規定によりした処分、手続その他の行為は、通則法又はこの法律中の相当する規定によりした処分、手続その他の行為とみなす。
第七条
附則第五条の規定の施行前にした行為及び附則第二条第五項の規定によりなお従前の例によることとされる事項に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第八条
旧研究所の役員又は職員であった者に係るその職務に関して知得した秘密を漏らし、又は盗用してはならない義務については、附則第五条の規定の施行後も、なお従前の例による。
2
前項の規定により従前の例によることとされる事項に係る附則第五条の規定の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第九条
附則第二条から第四条まで及び第六条から前条までに定めるもののほか、研究所の設立に伴い必要な経過措置その他この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附 則 (平成一六年六月二三日法律第一三〇号) 抄
(施行期日)
第一条
この法律は、平成十六年十月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
二
第二条、第七条、第十条、第十三条及び第十八条並びに附則第九条から第十五条まで、第二十八条から第三十六条まで及び第三十八条から第七十六条の二までの規定 平成十七年四月一日
附 則 (平成一六年一二月三日法律第一五五号) 抄
(施行期日)
第一条
この法律は、公布の日から施行する。ただし、附則第十条から第十二条まで、第十四条から第十七条まで、第十八条第一項及び第三項並びに第十九条から第三十二条までの規定は、平成十七年十月一日から施行する。
附 則 (平成一八年五月一七日法律第三七号) 抄
(施行期日)
第一条
この法律は、平成十八年七月一日から施行する。
附 則 (平成二一年六月三日法律第四六号) 抄
(施行期日)
第一条
この法律は、平成二十一年七月一日から施行する。
附 則 (平成二二年五月二八日法律第三七号) 抄
(施行期日)
第一条
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。
(罰則の適用に関する経過措置)
第三十四条
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第三十五条
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附 則 (平成二六年六月一三日法律第六七号) 抄
(施行期日)
第一条
この法律は、独立行政法人通則法の一部を改正する法律(平成二十六年法律第六十六号。以下「通則法改正法」という。)の施行の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一
附則第十四条第二項、第十八条及び第三十条の規定 公布の日
(処分等の効力)
第二十八条
この法律の施行前にこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定によってした又はすべき処分、手続その他の行為であってこの法律による改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において「新法令」という。)に相当の規定があるものは、法律(これに基づく政令を含む。)に別段の定めのあるものを除き、新法令の相当の規定によってした又はすべき処分、手続その他の行為とみなす。
(罰則に関する経過措置)
第二十九条
この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令等への委任)
第三十条
附則第三条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令(人事院の所掌する事項については、人事院規則)で定める。