旅券法

旅券法
(昭和二十六年十一月二十八日法律第二百六十七号)


最終改正:平成二五年六月二八日法律第六九号

第一条  この法律は、旅券の発給、効力その他旅券に関し必要な事項を定めることを目的とする。

第二条  この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
 公用旅券 国の用務のため外国に渡航する者及びその者が渡航の際同伴し、又は渡航後その所在地に呼び寄せる配偶者、子又は使用人に対して発給される旅券をいう。
 一般旅券 公用旅券以外の旅券をいう。
 各省各庁の長 本邦から公用旅券によつて外国に渡航する者(その者が同伴され、又は呼び寄せられる配偶者、子又は使用人である場合には、その者を同伴し、又は呼び寄せる者)が所属する各省各庁(衆議院、参議院、裁判所、会計検査院並びに内閣(内閣府を除く。)、内閣府及び各省をいう。以下同じ。)の長たる衆議院議長、参議院議長、最高裁判所長官、会計検査院長並びに内閣総理大臣及び各省大臣をいう。ただし、その者が各省各庁のいずれにも所属しない場合には、外務大臣とする。
 渡航書 第十九条の三第一項に規定する渡航書をいう。
 都道府県 本邦から一般旅券によつて外国に渡航する者の住所又は居所の所在地を管轄する都道府県をいう。
 都道府県知事 前号に定める都道府県の知事をいう。
 旅券の名義人 旅券の発給を受けた者をいう。

第三条  一般旅券の発給を受けようとする者は、外務省令で定めるところにより、次に掲げる書類及び写真を、国内においては都道府県に出頭の上都道府県知事を経由して外務大臣に、国外においては最寄りの領事館(領事館が設置されていない場合には、大使館又は公使館。以下同じ。)に出頭の上領事官(領事館の長をいう。以下同じ。)に提出して、一般旅券の発給を申請しなければならない。ただし、国内において申請する場合において、急を要し、かつ、都道府県知事又は外務大臣がその必要を認めるときは、直接外務省に出頭の上外務大臣に提出することができる。
 一般旅券発給申請書
 戸籍謄本又は戸籍抄本
 申請者の写真
 渡航先の官憲が発給した入国に関する許可証、証明書、通知書等を申請書に添付することを必要とされる者にあつては、その書類
 前各号に掲げるものを除くほか、渡航先及び渡航目的によつて特に必要とされる書類
 その他参考となる書類を有する者にあつては、その書類
 前項第二号に掲げる書類は、次の各号のいずれかに該当するときは、提出することを要しない。ただし、第一号に該当する場合において、国内においては都道府県知事(直接外務大臣に提出する場合には、外務大臣。以下この条において同じ。)が、国外においては領事官が、その者の身分上の事実を確認するため特に必要があると認めるときは、この限りでない。
 第十一条の規定に基づき前項の申請をするとき。
 外務省令で定める場合に該当する場合において、国内においては都道府県知事が、国外においては領事官が、その者の身分上の事実が明らかであると認めるとき。
 都道府県知事は、一般旅券の発給の申請を受理するに当たり、申請者が人違いでないこと及び申請者が当該一般旅券発給申請書に記載された住所又は居所に居住していることを確認するものとし、その確認のため、外務省令で定めるところによりこれを立証する書類の提示又は提出を申請者に求めることができる。
 第一項の一般旅券の発給の申請に係る書類及び写真の提出は、外務省令で定めるところにより、次に掲げる者を通じてすることができる。
 申請者の配偶者又は二親等内の親族
 前号に掲げる者のほか、申請者の指定した者(当該申請者のために書類及び写真を提出することが適当でない者として外務省令で定めるものを除く。)
 行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律 (平成十四年法律第百五十一号)第三条第一項 の規定により同項 に規定する電子情報処理組織を使用して一般旅券の発給を申請しようとする者は、第一項本文の規定にかかわらず、都道府県に出頭することを要しない。この場合において、同項第二号から第六号までに掲げる書類及び写真は、郵送その他の外務省令で定める方法により提出することができる。

第四条  公用旅券の発給の請求は、国内においては各省各庁の長が外務大臣に、国外においては公用旅券の発給を受けようとする者が最寄りの領事館に出頭の上領事官に、次に掲げる書類及び写真を提出してするものとする。
 公用旅券発給請求書
 公用旅券の発給を受けようとする者の写真
 使用人にあつては、戸籍謄本又は戸籍抄本
 国外において公用旅券の発給を受けようとする者にあつては、公用旅券の発給を必要とする理由を立証する書類
 前項の場合において、公用旅券の発給を受けようとする者が本邦と外務大臣が指定する地域以外の地域との間を数次往復しようとするときは、その旨及び理由を公用旅券発給請求書に記載して、数次往復用の公用旅券の発給を請求することができる。

第四条の二  旅券の発給を受けた者は、その旅券が有効な限り、重ねて旅券の発給を受けることができない。ただし、外務大臣又は領事官がその者の保護又は渡航の便宜のため特に必要があると認める場合は、この限りでない。

第五条  外務大臣又は領事官は、第三条の規定による発給の申請に基づき、外務大臣が指定する地域(第三項及び第四項において「指定地域」という。)以外の全ての地域を渡航先として記載した有効期間が十年の数次往復用の一般旅券を発行する。ただし、当該発給の申請をする者が次の各号に掲げる場合のいずれかに該当するときは、有効期間を五年とする。
 有効期間が五年の一般旅券の発給を受けようとする旨を一般旅券発給申請書に記載して申請する者である場合
 二十歳未満の者である場合
 外務大臣又は領事官は、前条ただし書の規定に該当する場合において一般旅券を発行するとき、電磁的方法(電子的方法、磁気的方法その他人の知覚によつて認識することができない方法をいう。以下同じ。)による記録を行つていない一般旅券を発行するとき、又は第十三条第一項各号のいずれかに該当する者に対し一般旅券を発行するとき(第五項において「限定発行の事由があるとき」と総称する。)は、前項の一般旅券につき、渡航先を個別に特定して記載し、又は有効期間を十年(当該一般旅券の発給の申請をする者が同項各号に掲げる場合のいずれかに該当するときは、五年)未満とすることができる。
 前二項の規定にかかわらず、外務大臣又は領事官は、指定地域へ渡航しようとする者が第三条の規定による発給の申請をする場合には、渡航先を個別に特定して記載した有効期間が十年(当該発給の申請をする者が第一項第二号に掲げる場合に該当するときは、五年)の一往復用の一般旅券を発行するものとする。ただし、外務大臣が適当と認めるときは、渡航先を個別に特定して記載した有効期間が十年(当該発給の申請をする者が同項各号に掲げる場合のいずれかに該当するときは、五年)以下の数次往復用の一般旅券を発行することができる。
 前三項の規定にかかわらず、外務大臣又は領事官は、第十条第一項の規定に基づき第三条の規定による発給の申請をする者が当該申請に当たつて返納した一般旅券(以下この条及び第十四条において「返納旅券」という。)の名義人の氏名その他外務省令で定める事項に変更を生じた者であつて、有効期間を当該返納旅券の残存有効期間と同一とする一般旅券の発給を受けようとする旨を一般旅券発給申請書に記載して当該申請をするもの(第十四条において「記載事項変更旅券申請者」という。)である場合には、その有効期間及び種類が当該返納旅券の残存有効期間及び種類と同一である一般旅券であつて、当該返納旅券の次の各号に掲げる区分に応じ当該各号に定める地域を渡航先として記載したものを発行する。
 次号及び第三号に掲げる返納旅券以外の返納旅券 指定地域以外の全ての地域
 第二項、この号又は次項の規定に基づいて渡航先を個別に特定して記載した返納旅券 当該返納旅券に渡航先として記載されていた地域と同一の地域(指定地域を除く。)
 前項又はこの号の規定に基づいて渡航先を個別に特定して記載した返納旅券 渡航先として個別に特定して記載する地域(当該返納旅券に渡航先として記載されていた指定地域を含み、当該返納旅券に渡航先として記載されていなかつた指定地域を除く。)
 外務大臣又は領事官は、限定発行の事由があるときは、前項第一号又は第二号に掲げる返納旅券について同項の規定により発行する一般旅券につき、渡航先を個別に特定して記載し、又は有効期間を当該返納旅券の残存有効期間未満とすることができるものとし、同項第三号に掲げる返納旅券について同項の規定により発行する一般旅券につき、有効期間を当該返納旅券の残存有効期間未満とすることができる。

第五条の二  外務大臣又は領事官は、第四条の規定による発給の請求に基づき、有効期間が五年の一往復用の公用旅券を発行する。ただし、同条第二項の請求があつた場合において、数次往復の必要を認めるときは、有効期間が五年以下の数次往復用の公用旅券を発行することができる。

第六条  旅券には、次に掲げる事項を記載するものとする。
 旅券の種類、番号、発行年月日及び有効期間満了の日
 旅券の名義人の氏名及び生年月日
 渡航先
 前三号に掲げるもののほか、外務省令で定める事項
 前項第三号の渡航先を地域名をもつて包括記載する場合の地域の範囲は、外務大臣が官報で告示するところによる。

第七条  外務大臣又は領事官は、旅券の名義人の写真及び前条第一項に掲げる事項の一部であつて外務省令で定めるものを、旅券に電磁的方法により記録することができる。

第八条  第五条の規定により発行された一般旅券は、国内においては都道府県知事が、国外においては領事官が、外務省令で定めるところにより、当該一般旅券の発給につき第三条第一項の申請をした者の出頭を求めて当該申請者に交付する。ただし、第三条第一項ただし書の規定により直接外務大臣に申請する場合には、外務大臣が当該申請をした者の出頭を求めて当該申請者に交付する。
 前項の場合において、都道府県知事は、行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律第三条第一項 の規定により同項 に規定する電子情報処理組織を使用して一般旅券の発給を申請した者に一般旅券を交付するに当たり、当該申請者が人違いでないことを確認するものとし、その確認のため、外務省令で定めるところにより、これを立証する書類の提示又は提出を当該申請者に求めることができる。
 第一項の場合において、病気、身体の障害、交通至難の事情その他の真にやむを得ない理由により申請者の出頭が困難であると認められ、かつ、当該申請者が人違いでないことが明らかであるときは、都道府県知事、外務大臣又は領事官は、外務省令で定めるところにより、当該申請者の出頭を求めることなく、当該申請者が確実に受領できると認められる最も適当な方法により一般旅券を交付することができる。
 第五条の二の規定により発行された公用旅券は、国内においては各省各庁の長を通じて外務大臣が、国外においては領事官が、当該公用旅券の発給を受ける者に交付する。

第九条  第五条第二項から第五項までの規定に基づいて渡航先が個別に特定して記載された一般旅券の名義人は、当該一般旅券を使用して当該記載された渡航先以外の地域に渡航しようとする場合には、外務省令で定めるところにより、当該一般旅券及び次に掲げる書類を、国内においては都道府県に出頭の上都道府県知事を経由して外務大臣に、国外においては最寄りの領事館に出頭の上領事官に提出して、渡航先の追加を申請しなければならない。
 一般旅券渡航先追加申請書
 渡航先及び渡航目的によつて特に必要とされる書類
 公用旅券の渡航先の追加の請求は、国内においては各省各庁の長が外務大臣に、国外においては渡航先の追加を受けようとする者が最寄りの領事館に出頭の上領事官に、公用旅券渡航先追加請求書(国外においては、外務大臣の定めるところにより、渡航先の追加を必要とする理由が新たに生じたことを立証する書類を含む。)及び、公用旅券の交付の後にあつては、当該公用旅券を提出してするものとする。
 第三条第一項ただし書、第三項及び第四項の規定は第一項の申請の場合について、前条第一項及び第四項の規定は当該申請又は前項の請求に係る旅券の交付について、それぞれ準用する。この場合において、同条第一項中「当該申請者に交付する」とあるのは、「当該申請者に交付し、又はその指定した者の出頭を求めて交付する」と読み替えるものとする。

第十条  一般旅券の名義人は、当該一般旅券の記載事項に変更を生じた場合には、前条第一項の規定の適用がある場合を除き、遅滞なく、当該一般旅券を返納の上、第三条の規定により新たに一般旅券の発給を申請するものとする。
 公用旅券の記載事項に変更を生じた場合には、前条第二項の規定の適用がある場合を除き、国内においては各省各庁の長が外務大臣に、国外においては当該公用旅券の名義人が最寄りの領事館の領事官に、遅滞なく、当該公用旅券を返納の上、第四条の規定により新たに公用旅券の発給を請求するものとする。
 外務大臣又は領事官は、旅券の記載事項に変更を生じ、又は旅券の記載事項若しくは旅券に電磁的方法により記録された事項に誤りがあることを知つた場合において特に必要と認めるときは、申請又は請求に基づかないで、当該旅券の名義人(公用旅券でその名義人が国内に在るものについては、各省各庁の長)に対し、当該旅券の返納を求めて新たに旅券を発行することができる。
 第八条第一項の規定は前項の規定により発行された一般旅券の交付について、同条第四項の規定は前項の規定により発行された公用旅券の交付について、それぞれ準用する。この場合において、同条第一項中「当該申請者に交付する」とあるのは、「当該申請者に交付し、又はその指定した者の出頭を求めて交付する」と読み替えるものとする。

第十一条  旅券の名義人(公用旅券でその名義人が国内に在るものについては、各省各庁の長)は、次の各号のいずれかに該当する場合には、第四条の二本文の規定にかかわらず、当該旅券の有効期間内においても当該旅券を返納の上第三条又は第四条の規定により旅券の発給を申請し、又は請求することができる。
 当該旅券の残存有効期間が一年未満となつたとき。
 当該旅券の査証欄に余白がなくなつたとき。
 旅券を著しく損傷したとき。
 その他外務大臣又は領事官がその者の保護又は渡航の便宜のため特に必要があると認めるとき。

第十二条  一般旅券の発給を受けようとする者は一般旅券査証欄増補申請書を、一般旅券の名義人は当該一般旅券及び一般旅券査証欄増補申請書を、外務省令で定めるところにより、国内においては都道府県知事を経由して外務大臣に、国外においては最寄りの領事館の領事官に提出して、当該一般旅券に関して、一回に限り査証欄の増補を申請することができる。
 公用旅券の査証欄の増補の請求は、国内においては各省各庁の長が外務大臣に、国外においては公用旅券の名義人が最寄りの領事館の領事官に、査証欄の増補を受けようとする公用旅券及び公用旅券査証欄増補請求書を提出してするものとする。
 第三条第一項ただし書及び第四項の規定は第一項の申請の場合について、第八条第一項及び第四項並びに第九条第三項後段の規定は当該申請又は前項の請求に係る旅券の交付について、それぞれ準用する。

第十三条  外務大臣又は領事官は、一般旅券の発給又は渡航先の追加を受けようとする者が次の各号のいずれかに該当する場合には、一般旅券の発給又は渡航先の追加をしないことができる。
 渡航先に施行されている法規によりその国に入ることを認められない者
 死刑、無期若しくは長期二年以上の刑に当たる罪につき訴追されている者又はこれらの罪を犯した疑いにより逮捕状、勾引状、勾留状若しくは鑑定留置状が発せられている旨が関係機関から外務大臣に通報されている者
 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又は執行を受けることがなくなるまでの者
 第二十三条の規定により刑に処せられた者
 旅券若しくは渡航書を偽造し、又は旅券若しくは渡航書として偽造された文書を行使し、若しくはその未遂罪を犯し、刑法 (明治四十年法律第四十五号)第百五十五条第一項 又は第百五十八条 の規定により刑に処せられた者
 国の援助等を必要とする帰国者に関する領事官の職務等に関する法律 (昭和二十八年法律第二百三十六号)第一条 に規定する帰国者で、同法第二条第一項 の措置の対象となつたもの又は同法第三条第一項 若しくは第四条 の規定による貸付けを受けたもののうち、外国に渡航したときに公共の負担となるおそれがあるもの
 前各号に掲げる者を除くほか、外務大臣において、著しく、かつ、直接に日本国の利益又は公安を害する行為を行うおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者
 外務大臣は、前項第七号の認定をしようとするときは、あらかじめ法務大臣と協議しなければならない。

第十四条  外務大臣又は領事官は、前条の規定に基づき一般旅券の発給若しくは渡航先の追加をしないと決定したとき、又は第五条第二項若しくは第五項の規定に基づいて渡航先を個別に特定して記載し、若しくは有効期間を十年(一般旅券の発給の申請をする者が同条第一項各号に掲げる場合のいずれかに該当するときは五年、記載事項変更旅券申請者であるときは当該返納旅券の残存有効期間)未満とすると決定したとき(第四条の二ただし書の規定に該当する場合において一般旅券を発行するときを除く。)は、速やかに、理由を付した書面をもつて一般旅券の発給又は渡航先の追加を申請した者にその旨を通知しなければならない。

第十五条  旅券の発給を受けようとする者(以下この条において「発給申請者」という。)は、旅券面の所定の場所(外務省令で定める場合には、旅券面への署名に代えて、一般旅券発給申請書又は公用旅券発給請求書の所定の場所)に署名しなければならない。ただし、当該発給申請者が署名することが困難なものとして外務省令で定める者である場合には、外務省令で定めるところにより、当該発給申請者の記名をもつて代えることができる。

第十六条  旅券の名義人で外国に住所又は居所を定めて三月以上滞在するものは、外務省令で定めるところにより、当該地域に係る領事館の領事官に届け出なければならない。

第十七条  一般旅券の名義人は、当該一般旅券を紛失し、又は焼失した場合には、外務省令で定めるところにより、遅滞なく、国内においては都道府県に出頭の上都道府県知事を経由して外務大臣に、国外においては最寄りの領事館に出頭の上領事官に、その旨を届け出なければならない。ただし、国内において届け出る場合において、急を要し、かつ、都道府県知事又は外務大臣がその必要を認めるときは、直接外務省に出頭の上外務大臣に提出することができる。
 前項の場合において、一般旅券の名義人が病気、身体の障害、交通至難の事情その他の真にやむを得ない理由により出頭が困難であると認められるときは、外務省令で定めるところにより、次に掲げる者を通じて届出を行うことができる。
 一般旅券の名義人の配偶者又は二親等内の親族
 前号に掲げる者のほか、一般旅券の名義人の指定した者(当該一般旅券の名義人のために届出を行うことが適当でない者として外務省令で定めるものを除く。)
 都道府県知事は、第一項の旅券の紛失又は焼失の届出を受理するに当たり、届出者が人違いでないこと及び届出者が紛失旅券等届出書に記載された住所又は居所に居住していることを確認するものとし、その確認のため、外務省令で定めるところによりこれを立証する書類の提示又は提出を届出者に求めることができる。
 公用旅券の名義人は、当該公用旅券を紛失し、又は焼失した場合には、外務省令で定めるところにより、遅滞なく、国内においては各省各庁の長を経由して外務大臣に、国外においては最寄りの領事館に出頭の上領事官に、その旨を届け出なければならない。

第十八条  旅券は、次の各号のいずれかに該当する場合には、その効力を失う。
 旅券の名義人が死亡し、又は日本の国籍を失つたとき。
 旅券の発給を申請し若しくは請求した者が当該旅券の発行の日から六月以内に当該旅券を受領せず、又は一往復用の旅券の名義人が当該旅券の発行の日から六月以内に本邦を出国しない場合には、その六月を経過したとき。
 旅券の有効期間が満了したとき。
 一往復用の旅券の名義人が本邦に帰国したとき。
 旅券の発給の申請又は請求に当たつて返納された旅券(第十条第三項の規定により返納された旅券を含む。)にあつては、当該返納された旅券に代わる旅券の発行があつたとき。
 前条第一項又は第四項の規定による届出があつたとき。
 次条第一項の規定により返納を命ぜられた旅券にあつては、同項の期限内に返納されなかつたとき、又は外務大臣若しくは領事官が、当該返納された旅券が効力を失うべきことを適当と認めたとき。
 外務大臣は、旅券が前項第六号又は第七号に該当して効力を失つたときは、遅滞なくその旨を官報に告示しなければならない。

第十九条  外務大臣又は領事官は、次に掲げる場合において、旅券を返納させる必要があると認めるときは、旅券の名義人に対して、期限を付けて、旅券の返納を命ずることができる。
 一般旅券の名義人が第十三条第一項各号のいずれかに該当する者であることが、当該一般旅券の交付の後に判明した場合
 一般旅券の名義人が、当該一般旅券の交付の後に、第十三条第一項各号のいずれかに該当するに至つた場合
 錯誤に基づき、又は過失により旅券の発給、渡航先の追加又は査証欄の増補をした場合
 旅券の名義人の生命、身体又は財産の保護のために渡航を中止させる必要があると認められる場合
 一般旅券の名義人の渡航先における滞在が当該渡航先における日本国民の一般的な信用又は利益を著しく害しているためその渡航を中止させて帰国させる必要があると認められる場合
 第十三条第二項の規定は、一般旅券の名義人が前項第一号又は第二号の場合において、第十三条第一項第七号に該当するかどうかを認定しようとするときについて準用する。
 第一項の規定に基づき同項第一号又は第二号の場合において行う一般旅券の返納の命令(第十三条第一項第一号又は第六号に該当する者に対して行うものを除く。)については、行政手続法 (平成五年法律第八十八号)第三章 の規定は、適用しない。
 外務大臣又は領事官は、第一項の規定に基づき一般旅券の返納を命ずることを決定したときは、速やかに、理由を付した書面をもつて当該一般旅券の名義人にその旨を通知しなければならない。
 旅券の名義人が現に所持する旅券が前条第一項第一号から第四号まで又は第六号のいずれかに該当してその効力を失つたとき、及び公用旅券の場合においてその発給に係る国の用務がなくなり又は終了したときは、国内においては、一般旅券にあつてはその名義人が都道府県知事又は外務大臣に、公用旅券にあつては各省各庁の長が外務大臣に、国外においては旅券の名義人が領事官に、遅滞なくその旅券を返納しなければならない。
 返納すべき旅券(第一項の規定に基づき返納を命ぜられた旅券を除く。)の名義人がこれを保有することを希望するときは、返納を受けた都道府県知事、外務大臣又は領事官は、外務省令で定めるところにより、その旅券に消印をしてこれを当該旅券の名義人に還付することができる。

第十九条の二  外務大臣又は領事官は、前条第四項の規定により一般旅券の返納を命ずる旨の通知(以下この条において「通知」という。)をする場合において、当該旅券の名義人の所在が知れないときその他通知をすべき書面を送付することができないやむを得ない事情があるときは、通知をすべき内容を外務大臣が官報に掲載することをもつて通知に代えることができる。
 外務大臣が通知をすべき内容を官報に掲載した場合においては、その掲載した日から起算して二十日を経過した日に、通知が当該旅券の名義人に到達したものとみなす。
 外務大臣は、通知をすべき内容を官報に掲載したときは、遅滞なく、必要と認める地域に係る領事館の領事官に対しその旨を通報するものとし、当該通報を受けた領事官は、その所属する領事館の適当な場所に当該通報の内容を掲示するものとする。

第十九条の三  外務大臣又は領事官は、外国にある日本国民のうち次の各号のいずれかに該当する者で本邦に帰国することを希望するものに対し、その者の申請に基づいて、必要があると認める場合には、旅券に代えて渡航書を発給することができる。
 旅券を所持しない者であつて緊急に帰国する必要があり、かつ、旅券の発給を受けるいとまがないもの
 旅券の発給を受けることができない者
 第十九条第一項の規定による旅券の返納の命令に基づいて旅券を返納した者
 渡航書の発給を受けようとする者は、渡航書発給申請書その他外務省令で定める書類及び写真を最寄りの領事館に出頭の上領事官に提出して、渡航書の発給を申請するものとする。この場合において、その者の現住する地方に領事館が設置されていないとき、その他その者が当該申請をすることができないやむを得ない事情があるときは、その者の親族その他外務省令で定める関係者が外務省又は最寄りの領事館に出頭の上外務大臣又は領事官に申請するものとする。
 前項の申請に基づいて発行された渡航書は、外務大臣又は領事官が、当該渡航書の発給を申請した者の出頭を求めて当該申請者に交付する。
 外務大臣又は領事官は、第一項各号のいずれかに該当する者の帰国のため特に必要があると認める場合には、前三項の規定にかかわらず、渡航書を申請に基づかないで発行し、又は出頭を求めることなく渡航書が確実に受領されると認められる最も適当な方法によりこれを交付することができる。
 外務大臣又は領事官は、第一項又は前項の規定に基づき渡航書を発給する場合には、渡航書の有効期間及び帰国の経由地を指定することができる。

第二十条  国内において次の各号に掲げる処分の申請をする者は、政令で定めるところにより、当該各号に定める額の手数料を国に納付しなければならない。
 第五条第一項本文の一般旅券の発給 一万四千円
 第五条第一項ただし書の一般旅券の発給 九千円(処分の申請をする者が十二歳未満であるときは、四千円)
 前二号に掲げる一般旅券以外の一般旅券の発給 四千円
 一般旅券の渡航先の追加 千三百円
 一般旅券の査証欄の増補 二千円
 渡航書の発給 二千五百円
 都道府県は、国内において前項第一号から第五号までに掲げる処分の申請をする者から条例で定めるところにより手数料を徴収することができる。この場合において、都道府県は、都道府県における当該事務に要する実費を勘案して政令で定める額を標準として、当該手数料の額を定めなければならない。
 第一項第一号から第五号までに掲げる処分の申請をする者が、第三条第一項ただし書(第九条第三項、第十条第四項又は第十二条第三項において準用する場合を含む。)の規定により直接外務大臣に申請する場合には、当該各号に定める額に政令で定める額を加えた額の手数料を、国に納付しなければならない。
 国外において第一項各号に掲げる処分の申請をする者は、当該各号に定める額に前項の政令で定める額を加えた額に相当するものとして政令で定める額の手数料を、政令で定めるところにより国に納付しなければならない。
 一般旅券の発給を必要とする原因が関係官庁の過失によつて生じた場合には、前各項の規定にかかわらず、手数料を納付することを要しない。
 永住を目的とする外国への渡航その他特別の事由がある場合には、政令で定めるところにより、第一項、第三項及び第四項の規定による国に納付すべき手数料を減額することができる。

第二十一条  外務大臣は、第十九条第四項の規定による通知に係る書面の交付に関する事務を入国審査官に委任することができる。

第二十一条の二  この法律に規定する外務大臣の一般旅券に関する事務の一部は、政令で定めるところにより、都道府県知事が行うこととすることができる。

第二十一条の三  第三条、第八条第一項から第三項まで、第九条第一項及び第三項、第十条第四項、第十二条第一項及び第三項、第十七条第一項から第三項まで並びに第十九条第五項及び第六項の規定により都道府県が処理することとされている事務は、地方自治法 (昭和二十二年法律第六十七号)第二条第九項第一号 に規定する第一号 法定受託事務とする。

第二十一条の四  外務大臣は、国内外の情勢の急激な変化、人道上の理由その他の事由により必要と認めるときは、都道府県知事に対し、この法律又はこの法律に基づく政令の規定により都道府県知事が行う事務に関し必要な指示を行うことができる。

第二十二条  この法律の実施のための手続その他その執行について必要な事項は、外務省令で定める。

第二十三条  次の各号のいずれかに該当する者は、五年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
 この法律に基づく申請又は請求に関する書類に虚偽の記載をすることその他不正の行為によつて当該申請又は請求に係る旅券又は渡航書の交付を受けた者
 他人名義の旅券又は渡航書を行使した者
 行使の目的をもつて、自己名義の旅券又は渡航書を他人に譲り渡し、又は貸与した者
 行使の目的をもつて、他人名義の旅券又は渡航書を譲り渡し、若しくは貸与し、譲り受け、若しくは借り受け、又は所持した者
 行使の目的をもつて、旅券又は渡航書として偽造された文書を譲り渡し、若しくは貸与し、譲り受け、若しくは借り受け、又は所持した者
 第十九条第一項の規定により旅券の返納を命ぜられた場合において、同項に規定する期限内にこれを返納しなかつた者
 効力を失つた旅券又は渡航書を行使した者
 営利の目的をもつて、前項第一号、第四号又は第五号の罪を犯した者は、七年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
 第一項(第四号及び第五号の所持に係る部分並びに第六号を除く。)及び前項(第一項第四号及び第五号の所持に係る部分を除く。)の未遂罪は、罰する。
 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
 一般旅券に記載された渡航先以外の地域に渡航した者
 渡航書に帰国の経由地が指定されている場合において、経由地以外の地域に渡航した者

第二十四条  前条の規定は、国外において同条の罪を犯した者にも適用する。

第二十五条  第二十三条の罪(第一項第一号の未遂罪を除く。)を犯した者の旅券若しくは渡航書又は旅券若しくは渡航書として偽造された文書は、外務大臣が没取することができる。

   附 則

 この法律の施行期日は、公布の日から起算して六十日をこえない期間内において、政令で定める。
 左の政令は、廃止する。
   連合国最高司令官の許可を得て海外に渡航する者に対して発給する旅券に関する政令(昭和二十五年政令第十一号)
 日本政府在外事務所の発給する旅券及びその取り扱う旅券事務に関する政令(昭和二十六年政令第二百八十五号)
 この法律施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお、従前の例による。
 この法律施行前に日本政府が発行し、書換発行し、若しくは再発行し、又は交付し、書換交付し、若しくは再交付した旅券でこの法律施行の際現に有効なものは、この法律中の相当する規定に基いて発行し、書換発行し、若しくは再発行し、又は交付し、書換交付し、若しくは再交付した旅券とみなす。但し、旅券面に有効期間が記載された旅券は、その有効期間が経過したときは、その効力を失う。
 前項但書の旅券を所持する者で正当な事由に因りその有効期間内に本邦に帰国することができないものは、その有効期間内においては一般旅券の再発給を、やむを得ない事由に因りその有効期間内に一般旅券の再発給を受けることができなかつたときにおいてはその事由がなくなつた後遅滞なく一般旅券の発給を受けなければならない。
 この法律施行前に連合国最高司令官の許可を得て海外に渡航する者に対して発給する旅券に関する政令及び日本政府在外事務所の発給する旅券及びその取り扱う旅券事務に関する政令に基いてされた旅券の発給若しくは交付、渡航先の追加、書換発給又は再発給の申請で、この法律施行の際当該申請に対する処分がされていないものは、それぞれこの法律中の相当する規定に基いてされた申請とみなす。但し、当該申請に当つて提出された書類の外にこの法律の規定によつて提出すべき書類があるときは、当該申請をした者は、その書類を遅滞なく提出しなければならない。

   附 則 (昭和二七年二月一日政令第八号) 抄

 この政令は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和二七年六月三〇日法律第二一八号) 抄

 この法律は、昭和二十七年七月一日から施行する。

   附 則 (昭和二七年七月三一日法律第二六八号) 抄

 この法律は、昭和二十七年八月一日から施行する。

   附 則 (昭和二七年七月三一日法律第二八四号) 抄

 この法律は、昭和二十七年八月一日から施行する。

   附 則 (昭和三七年九月一五日法律第一六一号) 抄

 この法律は、昭和三十七年十月一日から施行する。
 この法律による改正後の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前にされた行政庁の処分、この法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為その他この法律の施行前に生じた事項についても適用する。ただし、この法律による改正前の規定によつて生じた効力を妨げない。
 この法律の施行前に提起された訴願、審査の請求、異議の申立てその他の不服申立て(以下「訴願等」という。)については、この法律の施行後も、なお従前の例による。この法律の施行前にされた訴願等の裁決、決定その他の処分(以下「裁決等」という。)又はこの法律の施行前に提起された訴願等につきこの法律の施行後にされる裁決等にさらに不服がある場合の訴願等についても、同様とする。
 前項に規定する訴願等で、この法律の施行後は、行政不服審査法による不服申立てをすることができることとなる処分に係るものは、同法以外の法律の適用については、行政不服審査法による不服申立てとみなす。
 第三項の規定によりこの法律の施行後にされる審査の請求、異議の申立てその他の不服申立ての裁決等については、行政不服審査法による不服申立てをすることができない。
 この法律の施行前にされた行政庁の処分で、この法律による改正前の規定により訴願等をすることができるものとされ、かつ、その提起期間が定められていなかつたものについて、行政不服審査法による不服申立てをすることができる期間は、この法律の施行の日から起算する。
 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
 前八項に定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (昭和四二年八月一七日法律第一三七号) 抄

(施行期日)
 この法律は、公布の日から起算して三十日を経過した日から施行する。

   附 則 (昭和四三年六月一日法律第八三号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、南方諸島及びその他の諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の効力発生の日から施行する。

   附 則 (昭和四五年五月二七日法律第一〇五号) 抄

(施行期日)
 この法律は、公布の日から起算して十月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
(従前の旅券に関する経過措置)
 従前の旅券法(以下「旧法」という。)の規定に基づいて発行され、書換発行され、又は再発行された旅券でこの法律の施行の際現に有効なもの(以下「旧旅券」という。)は、改正後の旅券法(以下「新法」という。)第五条又は第十条の規定に基づいて発行され、又は再発行された旅券とみなして、新法の規定を適用する。ただし、数次往復用の旧旅券(当該旧旅券につきこの法律の施行後に新法第十条の規定により再発給される旅券を含む。)については、旧法第十八条第一項第三号の規定は、なおその効力を有する。
(従前の申請又は請求に関する経過措置)
 旧法の規定に基づいてされた旅券に関する申請又は請求でこの法律の施行の際当該申請又は請求に対する処分がされていないものは、新法の相当規定に基づいてされた旅券に関する申請又は請求とみなす。この場合において、旧法第九条の規定に基づいてされた旅券の書換発給の申請又は請求は、新法第九条の規定に基づいてされた旅券の記載事項の訂正の申請又は請求とみなす。
(手数料に関する経過措置)
 前項前段の申請に基づく一般旅券(数次往復用のものを除く。)の発給、当該申請に基づく一般旅券の渡航先の追加及び再発給並びに附則第二項ただし書に規定する旧旅券につき新法第十条の規定により行なわれる再発給に関する手数料については、なお従前の例による。
(罰則に関する経過措置)
 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和五二年一一月二九日法律第八二号)

 この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。
   附 則 (昭和五三年四月二四日法律第二七号) 抄

(施行期日)
 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第一条中不動産の鑑定評価に関する法律第十一条第一項の改正規定、第二条、第三条、第五条及び第六条の規定、第十九条中特許法第百七条第一項の改正規定、第二十条中実用新案法第三十一条第一項の改正規定、第二十一条中意匠法第四十二条第一項及び第二項の改正規定、第二十二条中商標法第四十条第一項及び第二項の改正規定、第二十八条中通訳案内業法第五条第二項の改正規定並びに第二十九条及び第三十条の規定は、昭和五十三年五月一日から施行する。
(経過措置)
 次に掲げる受験手数料等については、なお従前の例による。
 略
 旅券法第二十条第一項の改正規定の施行前にされた同項各号に掲げる処分の申請に係る手数料

   附 則 (昭和五七年七月二三日法律第六九号) 抄

(施行期日等)
 この法律は、公布の日から施行する。
(経過措置)
 この法律(附則第一項第四号及び第五号に掲げる規定については、当該各規定)の施行前にした行為並びに附則第三項第一号の規定により従前の例によることとされる届出に係るこの法律の施行後にした行為及び同項第二号の規定により従前の例によることとされるトランプ類税に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成元年四月一八日法律第二三号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第二十条の改正規定(同条第一項第一号及び第二号の改正規定、同項第五号及び第六号の改正規定並びに同項第七号の改正規定を除く。)及び附則第六条の規定は、平成元年六月一日から施行する。

(旧旅券に関する経過措置の原則)
第二条  改正前の旅券法(以下「旧法」という。)の規定に基づいて発行され又は再発行された旅券及び渡航書でこの法律の施行の際現に有効なもの並びに次条の規定に基づいて発行され又は再発行された旅券及び渡航書(以下「旧旅券等」という。)は、改正後の旅券法(以下「新法」という。)の相当規定により発行され又は再発行された旅券及び渡航書とみなして、この附則に別段の定めがある場合を除き、新法の規定を適用する。この場合において、旧旅券等のうち一般旅券(数次往復用のものを除く。以下「一往復用の一般旅券」という。)については、新法第五条第一項中「外務大臣が指定する地域以外のすべての地域を渡航先として記載した有効期間が五年の数次往復用」とあるのは、「一往復用」とする。

(旧法の規定に基づく申請等に係る経過措置)
第三条  旧法の規定に基づいてされた旅券に関する申請若しくは請求又は渡航書に関する申請(以下この条において「旧法による旅券等の申請等」という。)及び旧法による旅券等の申請等に係る処分については、なお従前の例による。

(旧旅券等の有効期間等に係る経過措置)
第四条  旧法第十八条第一項第三号の規定は、旧旅券等のうち公用旅券については、この法律の施行後も、なおその効力を有する。
 旧旅券等のうち一往復用の一般旅券の渡航先の追加及び有効期間については、なお従前の例による。

(旧旅券等の紛失等に係る経過措置)
第五条  旧旅券等のうち一往復用の一般旅券の名義人が、当該旅券を紛失し、焼失し、又は著しく損傷した場合には、当該旅券については、新法第十条の規定は、適用しない。
 前項の場合において、同項の一般旅券の名義人は、新法第三条の規定により旅券の発給を申請することができる。ただし、著しく損傷したことにより旅券の発給の申請をしようとする者は、当該著しく損傷した旅券を返納の上、申請しなければならない。
 前項の規定により旅券の発給の申請があった場合における紛失し、又は焼失した旅券の効力については、新法第十八条第一項第五号中「渡航書」とあるのは、「旅券又は渡航書」とする。

(手数料に関する経過措置)
第六条  新法第二十条の規定は、平成元年六月一日以後にされる旅券に関する申請に係る手数料について適用し、同日前にされた旅券に関する申請に係る手数料については、なお従前の例による。この場合において、同日以後この法律の施行日の前日までの間における同条の規定の適用については、同条第二項第二号イ中「第九条第四項」とあるのは「第九条第三項」と、「第十二条第三項」とあるのは「第十二条第四項」とする。

(罰則の適用に関する経過措置)
第七条  この法律の施行前にした行為及びこの法律の附則においてなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成四年四月二四日法律第三五号)

(施行期日)
 この法律は、平成四年八月一日から施行する。ただし、第二十条第一項の改正規定及び次項の規定は、平成四年十一月一日から施行する。
(手数料に関する経過措置)
 改正後の第二十条第一項の規定は、平成四年十一月一日以後にされる旅券又は渡航書に関する申請に係る手数料について適用し、同日前にされた旅券又は渡航書に関する申請に係る手数料については、なお従前の例による。

   附 則 (平成五年一一月一二日法律第八九号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、行政手続法(平成五年法律第八十八号)の施行の日から施行する。

(諮問等がされた不利益処分に関する経過措置)
第二条  この法律の施行前に法令に基づき審議会その他の合議制の機関に対し行政手続法第十三条に規定する聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続に相当する手続を執るべきことの諮問その他の求めがされた場合においては、当該諮問その他の求めに係る不利益処分の手続に関しては、この法律による改正後の関係法律の規定にかかわらず、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第十三条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(聴聞に関する規定の整理に伴う経過措置)
第十四条  この法律の施行前に法律の規定により行われた聴聞、聴問若しくは聴聞会(不利益処分に係るものを除く。)又はこれらのための手続は、この法律による改正後の関係法律の相当規定により行われたものとみなす。

(政令への委任)
第十五条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (平成七年三月八日法律第二三号)

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(旧法の規定に基づく申請等に関する経過措置)
第二条  改正前の旅券法(以下「旧法」という。)の規定に基づいてされた旅券に関する申請若しくは請求又は渡航書に関する申請(以下この条において「旧法による旅券等の申請等」という。)及び旧法による旅券等の申請等に係る処分については、なお従前の例による。

(一往復用一般旅券の渡航先の追加に関する経過措置)
第三条  旅券法の一部を改正する法律(平成元年法律第二十三号)附則第二条後段の一般旅券(以下「一往復用一般旅券」という。)の渡航先の追加については、なお従前の例による。

(一往復用一般旅券の紛失等に関する経過措置)
第四条  一往復用一般旅券の名義人が、当該旅券を紛失し、焼失し、又は著しく損傷した場合には、当該旅券については、改正後の旅券法(以下「新法」という。)第十条の規定は、適用しない。
 前項の場合において、一往復用一般旅券の名義人は、新法第三条の規定により旅券の発給を申請することができる。ただし、著しく損傷したことにより旅券の発給の申請をしようとする者は、当該著しく損傷した旅券を返納の上、申請しなければならない。
 前項の規定により旅券の発給の申請があった場合における紛失し、又は焼失した旅券の効力については、新法第十八条第一項第五号中「渡航書」とあるのは、「旅券又は渡航書」とする。

(併記に関する経過措置)
第五条  旧旅券のうち旧法第十一条の併記がある旅券については、旧法第二条第六号、第九条第一項ただし書、第二項ただし書及び第三項、第十一条第三項及び第四項、第十二条第一項並びに第十八条第一項第一号ただし書の規定は、なおその効力を有する。

第五条の二  前条の規定によりなおその効力を有することとされる旧法第九条第一項ただし書及び第十二条第一項の規定により都道府県が処理することとされている事務は、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。

(手数料に関する経過措置)
第六条  新法第二十条第一項及び第六項の規定は、この法律の施行の日以後にされる旅券に関する申請に係る手数料について適用し、同日前にされた旅券に関する申請に係る手数料については、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第七条  この法律の施行前にした行為並びにこの法律の附則においてなお従前の例によることとされる場合及びなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成一一年七月一六日法律第八七号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十二年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 第一条中地方自治法第二百五十条の次に五条、節名並びに二款及び款名を加える改正規定(同法第二百五十条の九第一項に係る部分(両議院の同意を得ることに係る部分に限る。)に限る。)、第四十条中自然公園法附則第九項及び第十項の改正規定(同法附則第十項に係る部分に限る。)、第二百四十四条の規定(農業改良助長法第十四条の三の改正規定に係る部分を除く。)並びに第四百七十二条の規定(市町村の合併の特例に関する法律第六条、第八条及び第十七条の改正規定に係る部分を除く。)並びに附則第七条、第十条、第十二条、第五十九条ただし書、第六十条第四項及び第五項、第七十三条、第七十七条、第百五十七条第四項から第六項まで、第百六十条、第百六十三条、第百六十四条並びに第二百二条の規定 公布の日

(旅券法の一部改正に伴う経過措置)
第五十三条  第百七条の規定による改正後の旅券法第二十条第一項から第四項までの規定は、施行日以後にされる旅券に関する申請に係る手数料について適用し、施行日前にされた旅券に関する申請に係る手数料については、なお従前の例による。

(国等の事務)
第百五十九条  この法律による改正前のそれぞれの法律に規定するもののほか、この法律の施行前において、地方公共団体の機関が法律又はこれに基づく政令により管理し又は執行する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務(附則第百六十一条において「国等の事務」という。)は、この法律の施行後は、地方公共団体が法律又はこれに基づく政令により当該地方公共団体の事務として処理するものとする。

(処分、申請等に関する経過措置)
第百六十条  この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第百六十三条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第二条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。
 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により国又は地方公共団体の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、これを、改正後のそれぞれの法律の相当規定により国又は地方公共団体の相当の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。

(不服申立てに関する経過措置)
第百六十一条  施行日前にされた国等の事務に係る処分であって、当該処分をした行政庁(以下この条において「処分庁」という。)に施行日前に行政不服審査法に規定する上級行政庁(以下この条において「上級行政庁」という。)があったものについての同法による不服申立てについては、施行日以後においても、当該処分庁に引き続き上級行政庁があるものとみなして、行政不服審査法の規定を適用する。この場合において、当該処分庁の上級行政庁とみなされる行政庁は、施行日前に当該処分庁の上級行政庁であった行政庁とする。
 前項の場合において、上級行政庁とみなされる行政庁が地方公共団体の機関であるときは、当該機関が行政不服審査法の規定により処理することとされる事務は、新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。

(手数料に関する経過措置)
第百六十二条  施行日前においてこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定により納付すべきであった手数料については、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第百六十三条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第百六十四条  この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
 附則第十八条、第五十一条及び第百八十四条の規定の適用に関して必要な事項は、政令で定める。

(検討)
第二百五十条  新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、新地方自治法別表第一に掲げるもの及び新地方自治法に基づく政令に示すものについては、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。

第二百五十一条  政府は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について、経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

第二百五十二条  政府は、医療保険制度、年金制度等の改革に伴い、社会保険の事務処理の体制、これに従事する職員の在り方等について、被保険者等の利便性の確保、事務処理の効率化等の視点に立って、検討し、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成一一年一二月二二日法律第一六〇号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。

   附 則 (平成一四年一二月一三日法律第一五二号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律(平成十四年法律第百五十一号)の施行の日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第四条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第五条  前三条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (平成一六年六月九日法律第九八号)

 この法律は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
   附 則 (平成一七年六月一〇日法律第五五号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一年三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 第一条中旅券法第十三条、第十九条、第二十三条及び第二十五条の改正規定並びに附則第五条の規定 公布の日から起算して六月を経過した日

(旅券法の一部改正に伴う経過措置)
第二条  第一条の規定による改正前の旅券法(以下「旧法」という。)の規定に基づいて再発行された旅券でこの法律の施行の際現に有効なもの及び次条の規定に基づいて再発行された旅券は、第一条の規定による改正後の旅券法(以下「新法」という。)第五条又は第五条の二の規定により発行された旅券とみなす。

第三条  この法律の施行の日前にされた旅券に関する申請若しくは請求又は当該申請若しくは請求に係る処分については、なお従前の例による。

第四条  旅券を紛失し、又は焼失した者が、旧法第十条第一項若しくは第二項の規定に基づき旅券の再発給の申請若しくは請求を行った場合又は旧法第十九条の三第一項の規定に基づき渡航書の申請を行った場合における当該紛失し、又は焼失した旅券の効力については、旧法第十八条第一項第五号の規定は、なおその効力を有する。

第五条  新法第十三条第一項第五号の規定は、附則第一条第一号に定める日以後に刑に処せられた者について適用する。

第六条  新法第二十条第一項、第三項、第四項及び第六項の規定は、この法律の施行の日以後にされる旅券に関する申請に係る手数料について適用し、同日前にされた旅券に関する申請に係る手数料については、なお従前の例による。

(罰則の適用に関する経過措置)
第七条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成二五年六月二八日法律第六九号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(経過措置)
第二条  この法律の施行の日前にされた旅券に関する申請又は当該申請に係る処分については、なお従前の例による。

第三条  改正後の旅券法第二十条の規定は、この法律の施行の日以後にされる旅券に関する申請に係る手数料について適用し、同日前にされた旅券に関する申請に係る手数料については、なお従前の例による。

(罰則の適用に関する経過措置)
第四条  この法律の施行前にした行為及びこの法律の附則においてなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。