預金等に係る不当契約の取締に関する法律¶
預金等に係る不当契約の取締に関する法律(昭和三十二年五月二十七日法律第百三十六号)
最終改正:平成一九年六月一日法律第七四号
第一条
この法律において「金融機関」とは、銀行、株式会社商工組合中央金庫、農林中央金庫、信用金庫、信用金庫連合会、労働金庫、労働金庫連合会、信用協同組合、中小企業等協同組合法
(昭和二十四年法律第百八十一号)第九条の九第一項第一号
の事業を行う協同組合連合会その他預金等の受入れ及び資金の融通を業とする者をいう。
2
この法律において「預金等」とは、預金、貯金、定期積金、銀行法
(昭和五十六年法律第五十九号)第二条第四項
に規定する掛金(次項において「掛金」という。)及び金融機関の信託業務の兼営等に関する法律
(昭和十八年法律第四十三号)第六条
に規定する契約による金銭信託をいう。
3
この法律において「特別の金銭上の利益」とは、利息、手数料、礼金その他いずれの名義をもつてするかを問わず、預金等をする者が当該預金等に関し臨時金利調整法
(昭和二十二年法律第百八十一号)第二条
の規定により定められた最高限度の金利による利息(定期積金又は掛金にあつては、これらの契約に係る給付金額から払込金又は掛金の金額の合計額を控除した金額に相当するもの)及び配当のほかに受ける金銭上の利益をいう。
第二条
金融機関に預金等をする者は、当該預金等に関し、特別の金銭上の利益を得る目的で、特定の第三者と通じ、当該金融機関を相手方として、当該預金等に係る債権を担保として提供することなく、当該金融機関がその者の指定する特定の第三者に対し資金の融通をし、又は当該第三者のために債務の保証をすべき旨を約してはならない。
2
金融機関に預金等をすることについて媒介をする者は、当該預金等に関し、当該預金等をする者に特別の金銭上の利益を得させる目的で、特定の第三者と通じ、又は自己のために、当該金融機関を相手方として、当該預金等に係る債権を担保として提供することなく、当該金融機関がその者の指定する特定の第三者若しくは自己に対し資金の融通をし、又はその者の指定する特定の第三者若しくは自己のために債務の保証をすべき旨を約してはならない。
第三条
金融機関は、預金等をし、又はその媒介をする者で前条第一項又は第二項に規定する目的を有するものを相手方として、当該預金等に係る債権を担保とすることなく、これらの規定に規定する旨を約してはならない。
第四条
次の各号の一に該当する者は、三年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一
第二条の規定に違反した者
二
いずれの名義又は方法をもつてするかを問わず、第二条の規定の禁止を免かれる行為をした者
第五条
次の各号の一に該当する場合には、その違反行為をした金融機関の役員又は職員は、三年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一
第三条の規定に違反したとき。
二
いずれの名義又は方法をもつてするかを問わず、第三条の規定の禁止を免かれる行為をしたとき。
2
金融機関の役員又は職員は、第三条に規定する旨を約した場合には、その相手方が第二条第一項又は第二項に規定する目的を有することを知らなかつたことを理由として、前項の処罰を免かれることができない。ただし、その知らなかつたことについて過失のないことの証明があつたときは、この限りでない。
3
前項の場合において、同項に規定する目的を有することを知らなかつたことについて過失があるにとどまるときは、情状によりその刑を免除することができる。
第六条
法人(法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定のあるものを含む。以下この項において同じ。)の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、法人又は人の業務又は財産に関して前二条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。
2
前項の規定により法人でない社団又は財団を処罰する場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につきその社団又は財団を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。
附 則
この法律は、公布の日から起算して六十日をこえない範囲内で政令で定める日から施行する。
附 則 (昭和四五年六月一日法律第一一一号) 抄
(施行期日)
1
この法律は、公布の日から施行する。
附 則 (昭和四九年三月一二日法律第四号) 抄
(施行期日)
1
この法律は、公布の日から施行する。
附 則 (昭和五六年六月一日法律第六一号) 抄
(施行期日)
第一条
この法律は、銀行法(昭和五十六年法律第五十九号)の施行の日から施行する。
附 則 (平成四年六月二六日法律第八七号) 抄
(施行期日)
第一条
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附 則 (平成一六年一二月三日法律第一五四号) 抄
(施行期日)
第一条
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。
(処分等の効力)
第百二十一条
この法律の施行前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。
(罰則に関する経過措置)
第百二十二条
この法律の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第百二十三条
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
(検討)
第百二十四条
政府は、この法律の施行後三年以内に、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附 則 (平成一八年一二月一五日法律第一〇九号) 抄
この法律は、新信託法の施行の日から施行する。
附 則 (平成一九年六月一日法律第七四号) 抄
(施行期日)
第一条
この法律は、平成二十年十月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一
附則第三条から第二十二条まで、第二十五条から第三十条まで、第百一条及び第百二条の規定 公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日
(処分等に関する経過措置)
第百条
この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。
(罰則の適用に関する経過措置)
第百一条
この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第百二条
この附則に定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。